すべてはおいしさを追求するため。こだわりのミルフィーユ『Pâtissier Éiji Nitta』新田 英資シェフインタビュー

お知らせ

兵庫県西宮市の住宅街の中に佇む、一軒家のような外観の洋菓子店、「Pâtissier Éiji Nitta」
新田シェフのこだわりと思い入れがたくさん詰まったパイ・ミルフィーユについてご紹介いたします。

――パイに魅了されたきっかけは?
この業界に入ったころ、町のケーキ屋さんではパイはあまり売っておらず、ホテルや一部の専門店でしか食べることができませんでした。
私は、ホテルニューオータニに入社し、東京で研修をしていた頃、ミルフィーユに出会ったのですが、そこで美味しさに感動したことがきっかけです。
自身の店を出したときにもパイのメニューは必ず入れようと決めていました。

――新田シェフのこだわりとは?
パイは原料や配合、合わせる素材により仕上がりが左右されるため、自分で微調整できるように、手作りにこだわっています。
また、ほとんどのケーキや焼菓子には明治の無塩バター・発酵バターを使用しておりますが、パイには浮きをよくするために水分量の少ない高千穂バターを使用するなど、原料にもこだわりを持っているんです。


――テレビチャンピオンでも優勝し、代表作となった苺ミルフィーユについての想いを教えてください。
2002年に苺を使ったスイーツというテーマで、テレビチャンピオンのケーキ職人戦選手権で優勝しました。
そんなこともあり、苺ミルフィーユは特に思い入れのある商品です。
私は、ミルフィーユはサクサク・ハラハラしたような食感よりもザクザクした食感のものの方がクリームとのバランスが良いと感じており、当店のミルフィーユは練りパイを採用しています。
練りパイは層が浮きにくいものなのですが、当店ではとても浮くように特殊な配合にしているんです。
そして、特徴的なのは横向きのデザインであること。
通常縦に積み重ねられることが多いミルフィーユは食べにくく、バラバラにして食べられることも。
そこで、最初から横向きにすることで食べやすく、クリームと一緒に食べられるようにしました。
今年の7月に開催されていたフランスパティスリーウィークは「ミルフィーユ」がテーマで当店も出店しておりました。
ミルフィーユが全国で盛り上がることを期待しています。

※フランスパティスリーウィーク:参加するすべてのパティスリー、レストラン、ホテルのパティシエが、一定期間、同じテーマのお菓子を一斉に販売する日本初のパティスリーの祭典のこと。
今年は「ミルフィーユ」がテーマで全国163店舗が出展している。


――新田シェフにとって「パイの魅力」とは?
パイは食感の組み合わせで無限大に広がります。また、他のお菓子ではどちらかというと、柔らかいものが多いですが、パイはしっかり食感があるので、食べ応えがあることも魅力だと思っています。

――パイへの熱い情熱をお持ちの新田シェフがおすすめするパイを教えてください。
福岡の「フランス菓子 16区」のマロンパイです。パイ生地のサクサク感と栗の風味がよく合っており、本当に美味しいです。

Pâtissier Éiji Nitta(パティシエ エイジ・ニッタ)
【住所】〒663-8035 兵庫県西宮市北口町8-15
【TEL/FAX】0798-64-0808
【営業時間】10:00~18:30
【定休日】火曜日(祝日の場合は翌日)月曜不定休
【HP】https://patissier-eijinitta.com/

chef profile
新田 英資さん

1967年大阪府生まれ。
辻製菓専門学校卒業後、ホテルニューオータニ大阪オープンより18年間勤務。
その間に数多くのコンクールで優勝や入賞をし 2002年テレビ東京系列の「テレビチャンピオン ケーキ職人選手権」にて優勝。2005年西宮市に「パティシエ エイジ・ニッタ」をオープン。2009年同市内に移転・リニューアルオープン。
深くかぶったコック帽がトレードマーク。