基本のパイ生地Vol.3 フィユタージュ・アンヴェルセ

お知らせ

皆さま、こんにちは。
今回は「面白い」パイのお話。

改めてパイの基本を学んでいくために、今回は「フィユタージュ・アンヴェルセ」について詳しく解説します。

●フィユタージュ・アンヴェルセとは
「逆さ折りパイ」ともいい、フィユタージュのように生地の中にシート油脂を折り込む製法の反対で、シート油脂の中に生地を折り込みながらつくるパイです。
外側に油脂の層がくるため、香りが際立つのが特徴です。また、良く浮き上がるため繊細で軽い食感になります。
技術が必要で作るのが難しいぶん、美味しさを存分に味わえるワンランク上のパイ生地です。
よって、パイ生地そのものを味わう焼き菓子やシンプルなレシピのガレット・デ・ロワなどに使われます。


●キホンの作り方
1.準備
小麦粉、練りこみ用油脂、水、塩、シート状の折り込み用油脂を用意し、冷蔵庫で冷やしておきます。

2.生地+レスト
【バター生地】ミキサーに油脂と小麦粉を入れ撹拌し、四角に整え冷蔵庫で2 時間以上レストさせます。
【ドゥ生地】ミキサーに小麦粉と練りこみ用油脂、水、塩を入れ、耳たぶくらいの柔らかさになるまで練ります。軽く捏ねながら丸め、冷蔵庫で30~60分レストさせます。

3.折り込み
生地をそれぞれ四角に伸ばしたら、バター生地の上にドゥ生地の真ん中に置き、きっちりと閉じます。
長方形に伸ばし、4 つ折りにしたら、冷蔵庫で30~60分レストさせます。
さらに3 つ折り→4 つ折り→3 つ折りを繰り返します。
そうすれば4×3×4×3=144 層のアンヴェルセの出来上がり!


●フィユタージュ・アンヴェルセにぴったりのメニュー
リーフパイ
油脂の風味を強く感じられ、パイそのものを楽しむ焼き菓子にぴったりです。
ミルフィーユ
サクサクで幾重にも重なる層はクリームやフルーツの良さを最大限に引き出します。
ショソン・オ・ポム
ほろほろと軽やかなパイは口当たりが良く、柔らかく煮込まれたりんごとよく絡みます。
ガレット・デ・ロワ
繊細な食感のパイと、しっとりとしたアーモンドクリームは相性抜群です。
→ガレット・デ・ロワのコラムはこちら
作るのはなかなかハードルが高いパイになりますが、その美味しさの虜になること間違いなしです。
また、パイの基本についてご紹介しますので、お楽しみに!!